今月の音遊人
今月の音遊人:西村由紀江さん「誰かに寄り添い、心の救いになる。音楽には“力”があります」
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穐吉敏子、佐藤允彦などとの「ジャズ・ピアノ六連弾」への参加、岩崎宏美とのデュオによるレコーディングやツアー、オーケストラとの共演、そしてテレビやラジオへの出演など、近年ますます活躍の場を広げている国府弘子。1987年のデビュー以来、22枚目となるニューアルバム『ピアノ一丁!』は長いキャリアの中で2作目となるピアノソロアルバムだ。
「今回は幸運にもヤマハホールのCFXで録音させていただけることになりました。今まで何度かヤマハホールでCFXを演奏しましたが、まさに極上の響きで、弾いているとますますピアノが好きになる、そんなマジックのような音なんです。すっかりヤマハホールのファンになってしまいました。ピアノソロは自分のすべてをさらけ出すことになるからピアニストとしては怖いのですが、あの贅沢な音で演奏が残せるなら、ぜひやりたい、と思ったんです」
このアルバムに収録された曲は、病気療養中に自分を癒すために作った『ピアノテラピー』、ジョージ・ガーシュインの『ラプソディ・イン・ブルー』、ファレル・ウィリアムスの『happy』など、バラエティ豊か。ジャズからクラシック、そしてポップスまで幅広い音楽性を取り入れた国府弘子流のアプローチが冴えわたっており、聴くものを決して飽きさせない。そして特筆すべきはレコーディングされたピアノの音の美しさだ。
「ピアノの音色って人をすごく幸せにするのに、『この音は極上!』と言えるピアノソロアルバムってなぜ少ないのだろう、と思っていたんです。ですから今回はピアノファンとして、自分が聴きたいと思っていた音色のソロピアノアルバムにしたかった、というのもありました。極上のコンサートホール、極上のグランドピアノ、そして調律も録音チームも、それはそれは凄い技術のプロ集団で、ピアノソロなのに録音に十一本ものマイクを使うなど、私以上に〝いい音〞にこだわってくださったおかげで、自分でも本当に満足がいく〝最高のピアノの音〞が収録できたと思います。ピアノソロって孤独かと思ったけど、ちっとも孤独じゃなかった!素晴らしいチームワークでした」
『ピアノ一丁!』なのにエンディング曲『男はつらいよ』ではピアニカソロを披露するというユーモアも見せる国府弘子。その至福のピアノの音色とエンターテインメントを、ぜひご堪能あれ!
『ピアノ一丁!』
発売元:ビクターエンタテインメント
発売日:2015年1月21日発売
価格:3,000円(税抜)
日時:2015年1月24日(土)15:00(予定)
場所:ヤマハ銀座ビル“ポータル”(東京都中央区銀座7-9-14 ヤマハ銀座ビル 1F)
入場料:無料(予約不要・立見のみ)
ピアニストがつづる日々の生活「国府弘子の新ピアノ一丁!」
1世紀以上に渡るヤマハピアノづくりの結晶として生み出された、ヤマハ最高峰のコンサートグランドピアノCFX。現代を代表するピアニストに支持されるCFXの誕生から現在に至るまでをご紹介します。「ヤマハコンサートグランドピアノ「CFX」」