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兄貴分よりスゴイ!?フラッグシップスピーカーの技術を受け継ぎ、さらに空間再現を追求した小型2ウェイ・プレミアムブックシェルフスピーカー「NS-3000」
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2021.2.2
tagged: NS-3000, SPS-3000, ブックシェルフスピーカー, プレミアムブックシェルフスピーカー
ヤマハがオーディオ技術を結集して開発したフラッグシップスピーカー「NS-5000」。その技術と設計思想を継承した小型2ウェイ・ブックシェルフスピーカーが、2020年夏に発売された「NS-3000」だ。
「NS-5000」のいわば“弟分”にあたるわけだが、その切れ味は“兄貴”を凌ぐ!?とも評され、オーディオ好きには気になる存在。一体、どんなスピーカーなのだろう。
最高級モデルの「NS-5000」は、ノンカラーレーション、ワイドレンジ、全帯域にわたる一貫した音色、そして圧倒的な低歪を実現。これまでになかった表現力を備えた、オーディオファン憧れのスピーカーだろう。
「NS-3000」にも継承された最大の特徴は、音を決める重要な要素である振動板の素材。高域の再生を受け持つツイーターでは振動板を音が伝わる速さが重要であり、低域を受け持つウーファーに求められるのは剛性および音を引きずらない内部損失の大きさ。従来のスピーカーでは両要素を同時に満たすことが難しい為、それぞれ別の素材が使用されてきた。
ヤマハは、音速と内部損失の大きさという相反する要素を併せ持つ化学繊維ZYLON®に着目。耐火服や宇宙服などにも使われているこの“スーパー繊維”を100%使用したベース素材に独自のモネル合金を真空蒸着し、これをツィーター、ミッドレンジ、ウーファーのすべてのユニットに採用したのだ。すべてのユニットの振動板をZYLON®で統一することによって音色と音速が統一され、まるでフルレンジスピーカーのように。滑らかで自然な音の再現力を獲得している。
2つの特許技術にも注目したい。
ひとつは、ユニット背面に発生する不要な音を抑えるために新開発した「R.S.チャンバー」。独自の音響解析に基づいて配置した複雑な形状のチャンバーが共鳴を打ち消し、フラットな周波数特性を実現。楽器や声の細やかなニュアンスまでも表現する。
もうひとつは、キャビネット内部で発生する「定在波」を効果的に打ち消すために開発されたコの字型の「アコースティックアブソーバー」。定在波とは、日光東照宮の“鳴き龍”もその一つで、特定の波長の音が反響を繰り返し響きが残ることだ。NS-5000の開発で得たノウハウをさらに進化させた技術を投入、ピンポイントで定在波を吸収するこの技術により、これまで大量に必要だった吸音材を最小限に抑えることに成功。小型の「NS-3000」のために設計された新形状だ。吸音によって失われがちだった臨場感や躍動感を生き生きと再現する。
楽器メーカーであるヤマハが目指すのは、アーティストが作品に込めた真意まで忠実に奏でる、音楽性の再現だ。そこに対して「NS-5000」は、主に豊かな低域再現やワイドレンジでアプローチした。
一方、2ウェイの小型ブックシェルフスピーカー「NS-3000」は「NS-5000」の設計コンセプトや技術を活かしつつ、それとは違った音の方向性と表現力を創り出そうという発想から生まれている。小型ブックシェルフならではの長所を徹底的に追求。キーワードとなったのは、大型システムに比べてより力を発揮する“空間再現力”だ。
低域は量感を追い求めるよりも、ベースの音程感やリズム感、ニュアンスをしっかり表現したい。その結果、新開発のウーファーは16㎝というサイズが選ばれた。「NS-5000」でも使用されている3㎝ツィーターとのつながりを考えても最適であり、情報量豊かな音と自然な聴き心地を生み出す。両ユニットの振動板に使用されている“スーパー繊維”の「ZYLON®」とともに、「R.S.チャンバー」も、「アコースティックアブソーバー」も、ここで力を発揮する。
アーティストが今、どこで演奏しているのか。オーケストラの配置はどうなっているのか。ホールの大きさはどれぐらいなのか……。ライブ演奏ならば、まるでステージが見えるかのような定位感やシャープなフォーカス感は、繊細にしてまさに鋭い切れ味!その圧倒的な空間情報の再現に、あるオーケストラプレゼンターは「オーケストラの楽器の数までわかる」と評したとか。
キャビネットの素材は、音を左右する節や穴などを丁寧に取り除いた北海道産の白樺の積層合板。外装の6面すべてにヤマハのグランドピアノと同じピアノ専用塗料と下地材を使用し、外観は楽器を思わせる美しい仕上がりに。
また、「NS-3000」のために設計されたスタンド「SPS-3000」も発売されている。MDFを採用した脚部は、滑らかな曲線を持つ2本の支柱を前後に向かい合わせて配置することで、音の反射による影響を最小限に抑えている。
「NS-3000」は2台1組90万円、スタンドは1台10万円。“弟分”とはいえ高級モデルだ。しかし、もしオーディオ製品を購入する際に予算が限られているならば、オーディオの命ともいえ、もっとも個性が分かれるスピーカーにこだわるのがおすすめ。
空間再現力を最高レベルまで引き上げた新しいヤマハの音を、ぜひ一度体感してみてはいかがだろう。
「NS-5000」の設計思想・技術を継承し、これまでにない空間再現力と深い音楽体験を可能にする小型2ウェイ・プレミアムブックシェルフスピーカー
※「NS-3000」は、お買い上げ日から5年間のメーカー製品保証が標準で付与されています。
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