今月の音遊人
今月の音遊人:村松崇継さん「音・音楽は親友、そしてピアノは人生をともに歩む相棒なのかもしれません」
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新モデル「P-32E」「P-32EP」の開発に生かされているのは、児童とその保護者、先生たちの意見。例えばケースの持ち手を改良するに当たっては、ある幼稚園に協力を仰ぎ、試作品のなかでどれが持ちやすいか、園児に実際に持ってもらって検証したといいます。
「調査の結果から、新しいモデルでは持ち手の幅をやや狭め、指の腹が当たる部分のカーブを強めました。また同様に、本体のバンドに手をはめて立奏するとき持ちやすいよう、ボディの形状に以前より丸みをつけました」(林さん)
逆に当初は改良する予定だったのが、前モデルと同じものを引き継ぐことになったところもあります。例えば、そのひとつがケースの堅牢性。
「当初はぐんと軽量化したやわらかいケースを開発しましたが、市場調査をしてみると、既存モデルのケースの固さと堅牢性が支持されていることがわかり、最終的に元に戻しました」(野口さん)
さらに、デザインにもさまざまなこだわりが施されており、見た目の美しさと機能性の両方が考えられています。
「これまではケースと本体が同系色でしたが、新モデルではケースを開けたとき子どもたちが楽しい気分になるよう、あえてトーンの差をつけています。またデザインのアクセントとして、ケースの側面に五線譜をイメージした5本線を入れました」(加藤さん)
教材楽器という特性からあまりスポットが当たりませんが、ピアニカは高い表現力を持つ楽器。ソロやアンサンブルで活用する音楽愛好家も多く、なかには楽器の印象をがらりと変えてしまう、高度なテクニックを用いて演奏するプロのアーティストもいます。
「教材に留まらず、楽器としてのピアニカの魅力をもっと広めていきたいと思っています」と野口さんが言うように、おとなである私たちも、ピアニカという楽器の本来の実力、魅力をよく知らないのではないでしょうか。「教材楽器」としてではなく「楽器」として、この機会にピアニカを見直してみるとおもしろい発見があるかもしれません。
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