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最大10時間のバッテリー駆動に対応、快適な操作で思いどおりの音づくりができるオールインワンPAシステム「STAGEPAS 200」
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2023.2.22
tagged: STAGEPAS, STAGEPAS 200, PAシステム
スピーカー、アンプ、ミキサーすべての機能を搭載したポータブルPAシステム“STAGEPAS”。2005年発売の300を皮切りに、600、400、1Kと続いてきたシリーズに、新製品“STAGEPAS 200”が加わった。“いつでも、どこでも、ステージに”を商品コンセプトに掲げるSTAGEPASシリーズが、この最新モデルの登場でどんな進化を遂げたのか迫ってみよう。
まず注目したいのが使用する電源。従来はコンセントにつないで電源をとる方式だったが、STAGEPAS 200はバッテリーにも対応。PA営業部マーケティング課の重森耕一郎さんいわく「STAGEPAS 200はシリーズで初めて大容量のリチウムイオンバッテリーに対応しています。本体にバッテリーを装着し、充電すれば、約4時間の充電で最大10時間の連続使用が可能です。LED出力メーターがバッテリーチェック機能も兼用しているので、バッテリーの残量確認もできます。たとえば屋外イベントなどでリハーサルから本番まで、途中の充電やバッテリーの入れ替えをしなくても使い続けられるようにという開発の思いがあります。バッテリーは“STAGEPAS 200BTR”には同梱されています。またバッテリー無しのSTAGEPAS200にも別売の専用バッテリーBTR-STP200の取り付けが可能で、ご利用状況に合わせて追加でお求めいただけるようになっています」(重森さん)
バッテリーで10時間使用できるのであれば、野外ライブはもちろん、自治体や子供会が公園などで行う催しにも利用できる。店頭イベントなどでは、店内の場所を限定されることもなく、内容の幅を広げることができるだろう。
次に注目したいのが“1-Knob”コントロールだ。例えば楽器で鳴らした音をスピーカーから理想的な音で出力するにはイコライザーを使って調整するのだが、専門知識がないと難しく、苦労している人が多いのが実状だ。だが、STAGEPASシリーズでは“1-Knob EQ”というツマミを回すだけで、好みの音像を見つけることができるのだ。過去のシリーズでもユーザーに好評だったこの機能に、STAGEPAS 200ではさらに便利な機能が加えられていることをLM営業部マーケティング課の滝澤真二さんが明かしてくれた。
「これまでの“1-Knob EQ”に“1-Knob Preset”を新たに統合しました。例えばギターのマークが横に書かれているツマミを2時あたりからさらに奥まで回すと、EQのみからPreset選択へと1ノブでギターの音を最適に設定できます。具体的にはアコースティックギターを弾いた場合、マイクを通して鳴らしたような生感のある音が出せます。同様に、キーボードのマークが書かれているツマミであれば、キーボードの音をより迫力のある音に調整することができます。さらに、ミュージシャンにも積極的に使用していただきたいという観点から、これまでリバーブのみだった“1-Knob EFFECT”にも、ディレイとコーラスを追加しました。より豊かな音作りを楽しんでいただけると思います」(滝澤さん)
しかも、新機能の“1-Knob preset”には、アコースティックギターを弾く人にはたまらない要素があるそうだ。
「過去にヤマハから“AG-Stomp”というエレクトリックアコースティックギター用のプリアンプが発売されていまして、エレアコの音を自然な音で鳴らせることから、ギターファンに高く評価されていましたが、現在は生産完了になっています。そのAG-Stompのコンデンサー1とダイナミック1のプリセットを、STAGEPAS 200の“1-Knob preset”に採用しました。こちらもぜひ体験していただきたいですね」(滝澤さん)
「現在発売のSTAGEPASシリーズはBluetoothに対応しているので、各種機能をさらに細かく調整したい場合は、無料の専用アプリ“STAGEPAS Controller”をスマートフォンで利用すると、より積極的な音作りが行えます。また、スマートフォン内の音源をSTAGEPAS 200で再生することもできるため、BGMや演奏時のオケを流すなど、より充実したステージを作り上げられます(重森さん)
ほかにも、マイクで話している時は自動的にBGMの音量を下げる“Priority ducker”や、スピーカーの音をマイクで拾ってしまうことによって起こる不快なハウリングを自動的に除去する“Feedback suppressor”といった便利な機能も搭載。アーティストの演奏中や司会者のトーク中にトラブルが発生しても、これらの機能のおかげでパフォーマンスの中断が減らせるのはありがたいことだ。
これだけ便利な機能が満載なのに、筐体がこれまでのSTAGEPASシリーズの中で最小サイズというのは驚きだ。縦308mm、横300mm、奥行き301mmのほぼ正方形型で、重量もバッテリー搭載時で12kgととてもコンパクトに。専用のキャスター付きキャリーケース(別売り)を使えば、移動も楽にできる。
もちろん、コンパクトになっても、スピーカーやアンプはこれまでと変わらず高性能。音にこだわるヤマハの精神が最新モデルにもしっかり息づいているのだ。
「通常スピーカーと言えば縦長の箱型が一般的です。あれは上部に高音を出すツイーター、下部に低音を出すウーファーというスピーカーユニットを付けるため、どうしても縦長になるんです。でもSTAGEPAS200は四角です。これはウーファーの中央にツイーターが付いている同軸スピーカーユニットを採用しているためです。これにより高低域の両方をしっかりカバーできるようになっています。またアンプもツイーターとウーファーそれぞれ個別に対応するバイアンプ方式を採用しており、パワーも180W出せます。本格的なPAスピーカーとして作っていますので、ストリートライブや小規模なイベントくらいのスペースでの使用であれば、満足のいくサウンド、音量を表現できると思います」(重森さん)
ほかにも底面にあるゴム製のスタンドを利用すれば、30度または60度の角度にSTAGEPAS 200を傾けることができ、より離れた聴衆へ音を届けたり、あるいはモニタースピーカーとしても使用できたりするなど、細かい部分にまで音楽表現のクオリティを上げる工夫が凝らされている。これ一台でさらに多くの時間、多くの場所で、充実したステージを作ることができるだろう。
コンパクトながら高品位なサウンドクオリティと豊富なミキシングキャパシティ、直観的な操作性、高い機能性と可搬性を備えたプレミアムなポータブルPAシステム。
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文/ 飯島健一
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