今月の音遊人
今月の音遊人:小曽根真さん「音楽は世界共通語。生きる喜びを人とシェアできるのが音楽の素晴らしさ」
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演奏に集中できるストレスフリーのキイメカニズム
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2015.12.17
tagged: 楽器探訪, アルトサクソフォン, カスタムサクソフォン, YAS-875, YAS-875EX
モデルチェンジで改良されたポイントのひとつは、指使いのストレスを軽減するキイシステムの操作性。高音での替え指など、高度なテクニックで使われる「フロントFキイ」の機構が変更されたのをはじめ、違和感なく操作できるよう、いくつかのキイに調整が加えられました。
「キイの操作に影響するのが奏者の手の大きさです。今回の開発陣は偶然にも手の大きさがさまざまだったので、皆で操作しながら、手のサイズを問わず違和感なく操作できるキイの機構、配置を比較、検討しました」と佐々木さん。
改良されたポイントの2つめは、音程の安定性。サクソフォンはもともと音程のコントロールがしにくく、アンブシュア(吹くときの口の形)や息のスピードなどで微調節しますが、これが奏者泣かせとなっています。
ちなみに、サクソフォンの音程は音孔(おんこう)の位置、もしくは径(サイズ)によって決まりますが、今回の改良では中音域を担うボディ、低音域を担うU字管の音孔の位置とサイズを見直すことで音程の安定性を向上させました。
「音孔は、位置をずらすと音程のみが変わり、サイズを変えると音程に加えて音色も変わるという特性があります。位置を変えるのか、サイズを変えるのか、それとも両方変えるのか……。その判断は難しく、変えるとしても微細な調整となるため、3Dプリンターや三次元測定機などの3D技術を用いながら、一つひとつの音孔に対してベストな選択を探っていきました」(佐々木さん)
今回のモデルチェンジで変わったのは、キイシステムや音孔などの細かい部分ですが、これらの小さな違いが操作性や音程、音色に大きな差を生みだします。
Take3では、外観について見ていきましょう。
Take1:人気のカスタムサクソフォンが13年ぶりにモデルチェンジ
Take2:演奏に集中できるストレスフリーのキイメカニズム
Take3:ベルの彫刻デザインとマウスピースも一新
文/ 武田京子
photo/ 村上一光
tagged: 楽器探訪, アルトサクソフォン, カスタムサクソフォン, YAS-875, YAS-875EX
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